不動産売却はどこに依頼すればいいの?
変な不動産会社だったらどうしよう…
こういった疑問に答えます。
- 売却におすすめの不動産会社をまとめました。
- 選ぶ時の注意点も解説。
- 失敗した場合の対処方法も説明します。
この記事を書いている私は不動産会社に依頼をして自己所有の不動産を売却した経験があります。
ネットでの不動産会社選び、担当者との交渉、売却まで一人で行いました。最終的にまったく面識がない地元の不動産会社に依頼。その経験にもとづいてこのコラムでは解説します。
【徹底解説】売却経験から不動産会社の選び方
どうやって不動産会社を選べばいいかわかりますか?
どうせ素人だからわからないなんて最初から諦めないで下さい。
不動産会社も全国チェーンで有名な会社もあれば地元の商店街にある特徴のある会社だったりと普段行くスーパーや洋服店のお店と一緒です。
不動産会社選びを成功させるためには場数を踏むこと。
ただ、場数を踏むと言ってもいきなりお店に行くことではないです。
大事なことは確認と見極めです。
例えば、ホームページを見て、ここならと思えばメールフォームから問合せをしてみる。分からないことがあれば質問をする。それだけです。
これが出来なければ諦めるしかありません。
残念ですが不動産会社はショッピングモールやスーパーのように入りやすい場所ではありません。
”確認して見極める”
最初はここからはじめて下さい。
不動産会社の選び方
売却におすすめの不動産会社の特徴を順番に解説します。
- 売却を得意にしている
- 問合せのレスポンスがいい
- 囲い込みをしない
- 二次広告OK
- 信頼できる担当者
売却を得意にしている
不動産会社の専門分野を見極める必要があります。
不動産業者の免許は1つです。その1つの免許でいろいろな業種を不動産会社は営業できます。例えば、賃貸仲介、管理、売買、土地開発、投資などです。
不動産売却するのに専門分野以外の不動産会社を選んでも高く売ることは期待できないです。売買のことが分からないので段取りも悪く取引がスムーズにいきません。
不動産業は細分化されており、得意分野以外の業務は同じ不動産業でも詳しいことを知らないことが多いです。
不動産の売却であれば売却が得意な会社を選ばないといけません。また、知り合いに不動産業者がいる場合は得意分野を必ず確認しないとだめです。
問合せのレスポンスがいい
連絡の受け答えが早く取れる会社がいいです。
売却期間は平均すると6か月です。6か月間お付き合いする会社のレスポンスが遅いとストレスがたまるし、チャンスを逃すからです。
実務では気に入った不動産を見つけてから契約まで3日以内でおこなうこともあります。
競争率が高いエリアでは当日の夜に契約をする場合もあります。私の体験談です。
そんなスピードが要求されるケースで連絡のレスポンスが遅ければチャンスを逃してしまいます。「私はのんびりやってもいい」と言われるかもしれませんが、昔から不動産の世界では千三つと言われており少ないチャンスをものにするという意気込みがないと上手くいきません。
連絡の受け答えが早く取れる会社が必須です。
囲い込みをしない
囲い込みをされると売主の利益が減ります。
囲い込みをされると売却期間が長くなり、売れなければ価格も下げないといけないので成約価格が安くなるからです。
その不動産会社しか取り扱えないなどになれば、その会社に問い合わせをする一部のお客様しか内覧できません。
そうなったら極端に検討する購入希望者は減ります。そもそも、媒介契約で売主の利益を毀損する行為は禁止されています。しっかりとレインズに登録をして他社に紹介する会社を選ぶべきです。
二次広告OK
他社広告を利用しない会社はやめたほうがいいです。
なぜなら、他社を利用してたくさん広告することによって、たくさんの購入希望者に認知されることが出来るからです。たくさん認知されると反響が増えます。売主にとってまったく悪いことはないです。
「一次広告」は売主と媒介をした不動産会社の広告。「二次広告」はその不動産会社から許可をもらった不動産会社が行う広告になります。同じ物件がサイト上に乱立しているのはこの「二次広告」のためです。
許可をもらった不動産会社が広告をすることによって物件の認知度が格段に広がります。しかも、広告費用は他社持ちですので費用を掛けずにたくさん広告ができ、早く不動産が売れる可能性が高いです。
不必要に乱立させてはいけないので売主と媒介をした不動産会社は広告の管理が出来るというのが必須です。
他社からの広告を断る会社は両手仲介の取引を狙っています。自社の利益中心で考えているので売主のためになりません。
他社広告を利用しない会社はやめたほうがいいです。
信頼できる担当者
信頼できる担当者がいいです。
なぜなら、ほとんどの不動産売却の業務は担当者にまかせないといけないので、信頼できる担当者なら安心だからです。
不動産業の場合、会社にもよりますが反響を受けたスタッフが担当者になるか、問い合わせの順番ごとに担当者を決めることが多いです。
不動産業者の担当制では問い合わせをすれば優秀なスタッフが担当するとは限らないです。大きな会社であろうと小さい会社であろうと担当者を精査する必要があります。
売却するなら信頼できる担当者がいいです。
私の知る限り良い担当者は下の基準を満たしています。ご参考にして下さい。
- 親身に相談にのってくれる
- 嘘をつかない
- 不動産売買の経験値が高い
- 不動産以外の金融知識もある
- やる気がある
よかったら私の体験談も読んでみて下さい。
自分の不動産を売却したいけど遠方で自分で売ることは難しい。私は、思い切って不動産会社に問い合わせをしようと考えました。
物件の近くの不動産会社のHPをチェックして、大手と地元(地域密着)の不動産会社10社ぐらいに物件資料(所在地、測量図、謄本など)を送って問い合わせました。
少し不動産の条件が悪かったからなのか7社に無視されました。ちなみに大手不動産会社には全て無視されました。
ただ、地元の3社とはきちんと話すことが出来て、その中の1社の担当者が私の物件を気に入ってくれ、「悪条件でも私なら大丈夫」と言ってすぐ行動をしてくれました。
結果として、他の不動産会社から提出された見積に比べて最終的に280万円高く売ってくれました。信頼関係も大事ですが、その人にやる気があることもすごく重要だと感じました。
不動産会社を選ぶ時の5つの注意点
不動産会社を選ぶ時にはどんなことに気を付ければいいでしょうか?
- 査定金額を基準にしない
- 売買以外の業者に問い合わせをしない
- 担当者がいまいちはパスする
- 会社の知名度、規模にこだわらない
- 保証をアピールしている会社は慎重に
順番に解説します。
査定金額を基準にしない
査定金額とその会社の売る能力は関係ありません。
なぜなら査定は売主が相場を知る目的で算出するからです。売る能力はまったく関係ありません。
仲介会社にいるときに少し高めに出せと上司によく言われました。
売主のとらえ方は査定が高いと、この会社は高く売る能力があると勘違いするから査定は高く出せと説明を受けました。
査定金額とその会社の売る能力は関係ありません。
売買以外の業者に問い合わせをしない
売買を専門にやっていない会社はやめた方がいいです。
理由は不動産会社には得意分野があるからです。
不動産は広告方法、販売戦略、内覧戦術で高く売れる可能性は高いですが、売買以外をメインに営業している会社はそのノウハウがありません。
例えば、申込をもらうときには値下げを要求されるのが不動産実務では当たり前ですが、先回りしてその対応が出来てなければ売主の利益は毀損されます。売買が不得意な会社は、そのようなノウハウがありません。
売買以外を得意にしている会社に相談しても的確な回答は難しいと思います。
売買を専門にやっていない会社はやめた方がいいです。
担当者がいまいちはパスする
担当者をチェックして下さい。
不動産売却は担当者がビジネスパートナーになるから担当者は重要です。
高く売るにも安く売るにも担当者次第。
コミュニケーションでストレスがあるかないかも担当者次第です。
不動産業は縦割りの担当制です。
上司、他の不動産会社の担当者、購入希望者など常に窓口として担当者が対応をします。引渡し後も売主の担当として相談を受けます。担当者を変えて下さいとは言いにくいものです。
担当者がビジネスパートナーになるので必ず担当者をチェックして下さい。
会社の知名度、規模にこだわらない
会社の知名度や規模は気にしなくていいです。
なぜなら、不動産業には全国の不動産業者が共通して利用できる仕組みが用意されているからです。そのシステムにきちんと登録されていれば全国の不動産業者が情報を見ることができます。
大きい会社はたくさん広告をしているので、たくさんのお客さんをかかえていそうです。
地元の小さい会社は地元のお客様がたくさんいそうです。
観察していると、大きくても小さくても媒介を取得すれば広告を出します。
つまり、よっぽど競争率が高い人気エリアは別ですが、先にお客さんがいることはどちらの会社もほとんどありません。
そもそもお客さんがいればお金をかけてわざわざ広告を出す必要はありません。
会社の知名度や規模は気にしなくていいです。システムにきちんと登録する会社であれば問題ありません。
保証をアピールしている会社は慎重に
人気エリアや人気物件などきちんと見返りがない不動産以外は保証は難しいです。
そもそも、なぜ保証をアピールするかと言えば安心感を演出するためです。売主は売れなかった場合に買取保証があれば安心します。
私も不動産売却を業者に依頼した時には保証のある会社含め10社を問い合わせました。
しかし、7社からは返事がありませんでした。その中に、「他で断られた物件でも大丈夫です」をアピールしている買取保証や設備保証をしている大手の名前もありました。
当たり前ですが魅力のない不動産には保証なんかしません。
※私の場合は3%程の容積率オーバーでした。
ホームページに記載されている言葉は営業トークです。
人気エリアや人気物件など必ず売れるだろう不動産以外は保証は難しいです。
なぜなら不動産会社が損をするからです。
不動産会社選びに失敗した場合の対処方法
この不動産会社は違うなと思ったらすぐ行動することをおすすめします。
ここでは、対処法として行動フローをご説明します。
※「囲い込み」をされた場合について説明します。
①囲い込みの証拠を集める
↓
②別の業者を選定する。
↓
③明確な証拠があれば契約を解除する。
①囲い込みの証拠を集めるには、登録者証明書を使ってレインズの内容を頻繁にチェックして下さい。また他社を利用して物件確認を行ってみてください。「商談中」「売止め」などと言って他社の紹介を断っていることがあります。
②別の業者を選定する場合は、契約解除後にすぐ媒介契約をして再販売が出来る形を作る準備をします。複数の不動産会社にメールなどで相談して比較して下さい。
③契約解除は明確な証拠を提示することなく解除は現実的には難しいです。ただ、媒介契約は3か月以内で設定されています。契約期間を終えてから解除すれば問題ありません。
契約を解除したら広告を辞めてほしいと伝えることも忘れないでください。
詳しいことは囲い込みをされた場合の対処方法を参照下さい。
まとめ
いかがだったでしょうか?
このコラムでは不動産売却におすすめの不動産会社をまとめました。私が不動産売却を依頼したときの体験をもとに注意点を指摘しています。また、不動産会社選びで失敗した場合の対処方法も説明しています。
いずれにしても、
”確認して見極める”
これに尽きると思います。
このコラムを参考にして頂ければ幸いです。