2026年8月19日に中部圏市場動向が発表されました。
公益社団法人中部圏不動産流通機構のホームページで発表される「月例速報マーケットウォッチ」から石川県の中古戸建住宅及び中古マンション、土地(100~200 ㎡) の成約件数・新規登録件数・在庫件数および、平均成約価格・新規登録価格・在庫価格の最新動向を毎月紹介しています。
参照:公益社団法人中部圏不動産流通機構のホームページ「月例速報マーケットウォッチ」(20260819)
石川県 中古マンション〈2026年7月〉
成約・新規登録・在庫件数
- 成約件数 17件 前年比▲29.2%
- 新規登録件数 45件 前年比▲26.2%
- 在庫件数 183件 前年比▲16.8%
平均成約・新規登録・在庫価格
- 成約価格 1,917万円 前年比+7.3%
- 新規登録価格 2,183万円 前年比+0.1%
- 在庫価格 2,474万円 前年比+11.0%



※グラフは、中部レインズ「月例速報 マーケットウォッチ」(2026年8月19日)をもとに、当社が独自に作成。
石川県 中古戸建〈2026年7月〉
成約・新規登録・在庫件数
- 成約件数 56件 前年比+1.8%
- 新規登録件数 160件 前年比▲20.4%
- 在庫件数 982件 前年比+9.2%
平均成約・新規登録・在庫価格
- 成約価格 1,933万円 前年比▲15.4%
- 新規登録価格 2,049万円 前年比+4.7%
- 在庫価格 1,916万円 前年比▲0.7%



※グラフは、中部レインズ「月例速報 マーケットウォッチ」(2026年8月19日)をもとに、当社が独自に作成。
石川県 土地〈2026年7月〉
成約・新規登録・在庫件数
- 成約件数 25件 前年比+19.0%
- 新規登録件数 93件 前年比▲8.8%
- 在庫件数 926件 前年比+4.2%
平均成約・新規登録・在庫価格
- 成約価格 1,156万円 前年比+5.5%
- 新規登録価格 1,050万円 前年比▲6.7%
- 在庫価格 949万円 前年比▲3.0%



※グラフは、中部レインズ「月例速報 マーケットウォッチ」(2026年8月19日)をもとに、当社が独自に作成。
解説
2026年7月の石川県の不動産市場を中古マンション・中古戸建・土地(100~200㎡)の3分野で見ると、供給動向にそれぞれ異なる転機が見られます。
中古マンション市場
中古マンション市場では、成約件数17件(前年比−29.2%)、成約価格は1,917万円(前年比+7.3%)と、件数は絞られながらも価格水準は高止まりしています。特筆すべきは在庫の動きで、1月は前年比−23.9%、2月−12.5%と減少基調にあった在庫件数が、3月に+5.1%、4月に+1.5%へと一時的にプラス転換したものの、5月には再び−7.6%、6月−17.0%、7月−16.8%と、大きく減少へ揺り戻っています。在庫価格も前年比+11.0%と年間を通じて高水準を維持しており、一時的な緩和局面を経て、再び「物件が少なく高値で成約しやすい」という売り手優位の構図が強まっていることが読み取れます。
中古戸建市場
7月の成約件数は56件(前年比+1.8%)とほぼ横ばいながら、成約価格は1,933万円と前年比−15.4%まで下落しています(ただし前月比は+5.0%と持ち直し)。一方、在庫件数は982件で前年比+9.2%と依然プラス圏にありますが、この増加率は1月+13.6%、2〜3月+23.2%台をピークに、4月+21.7%、5月+18.5%、6月+17.1%、7月+9.2%と着実に鈍化してきています。供給過多の解消にはまだ距離がありますが、市場が過剰在庫を徐々に吸収しつつある兆しと言えます。
土地市場
成約件数25件(前年比+19.0%)、成約価格1,156万円(+5.5%)と一見堅調に映りますが、件数自体が少なく月ごとの振れ幅が大きい点には注意が必要です。より重要なのは在庫の状況で、件数は2月以降+4〜12%台のプラスが6か月連続しており、新規登録は−8.8%と減少しているにもかかわらず、在庫が積み上がったまま高止まりしています。さらに在庫価格の前年比は1月+3.0%から7月−3.0%へと、月を追うごとに下落幅が拡大しており、供給が滞留するなかで価格が静かに目減りしている状況がうかがえます。
今後の対策
中古マンションの売却をご検討の方
在庫が再び前年比二桁減という強い減少局面に入ったことを好機と捉えるべきタイミングです。3〜4月に一時的に在庫増加へ振れた反動で、現在は物件が出回りにくく、価格も高水準を維持しています。ただしこの需給の逼迫がいつまで続くかは不透明なため、成約価格が高いうちに、内覧対応や写真・物件説明の充実など、少ない需要を確実に取り込むための準備を早めに整えておくことが賢明です。
中古戸建の売却をご検討の方
在庫増加率の鈍化を「供給過多の緩和が始まったサイン」として前向きに受け止めつつも、油断は禁物です。在庫件数そのものは依然として高水準にあり、成約価格も前年比で二桁近く下落しています。市場相場に即した現実的な価格設定を心がけ、値下がりが定着する前に、早期の成約を優先する姿勢を保つことが得策です。特に価格の妥当性を裏付ける資料(リフォーム履歴や修繕記録など)を用意し、競合物件との差別化を図ることが有効です。
土地の売却をご検討の方
在庫の高止まりと価格下落の同時進行という、じわじわと厳しさを増す局面にあることを認識する必要があります。新規登録は減少しているものの、既存の在庫がなかなか消化されておらず、価格は月を追うごとに下落幅が拡大しています。様子見を続けるほど相場がさらに下がった状態での売却を強いられるリスクが高まるため、測量図や境界確認書類など買い手が安心して意思決定できる情報を先回りして整備し、数少ない成約チャンスを逃さない準備を進めることが現実的な戦略となります。
