実家を解体する前の片付け費用を安くする方法はありますか?白山市で見積もりを2件比べてわかったこと

結論から言うと、実家を解体する前の片付け費用を安くする方法はあります。ポイントは、家の中のものを「運び出して処分するもの」と「解体のときに建物と一緒に壊してもらえるもの」に分けること。

「費用を抑えるなら、自分で少しずつ片付けるのが一番」とよく言われます。けれども、遠方にお住まいの方にとって、何度も実家に通って片付けるのは現実的ではありません。

今回は、白山市にあるご実家を、大阪にお住まいの売主様に代わって売却した際のお話です。片付けの見積もりを2件取って比べたところ、同じ家でも「何を処分する前提か」によって金額が変わることがわかりました。そのときの実際の金額も含めて、包み隠さずお伝えします。

自己紹介
元ホテルマンで、現在は石川県を中心に不動産業を営んでいる代表の小川です。

私自身、埼玉県の実家を、石川県に住みながら売却した経験があります。遠方からの実家売却がどれほど大変か、身をもって知ったからこそ、同じ状況にある方の力になりたいという思いで、日々の業務にあたっています。

このブログでは、実際の現場でのリアルなエピソードを通じて、遠方から実家売却を考えていらっしゃる方に、少しでもヒントをお届けできればと思っています。

この記事でわかること
  • 片付け費用を安くする基本の考え方 
  • 家の中に残すと解体費用が高くなるもの
  • 建物と一緒に壊してもらえるもの
  • 見積書を見極めるポイント 
  • 業者間の調整を任せるメリット

よく言われる節約方法と、遠方だと難しい理由

片付け費用を抑える方法として、一般的によく挙げられるのは次の3つです。

  • 自分で少しずつ片付けて、処分する量を減らす
  • 自治体の粗大ごみ収集に出す、または処理施設に自分で持ち込む
  • リサイクルショップなどに買い取ってもらう

どれも正しい方法です。ただ、ご自身で行おうとすると、どれも「現地に通えること」が前提になります。

ごみの収集日に合わせて実家に行く。車で何度も処理施設まで運ぶ。買取の査定に立ち会う。大阪から白山市まで、そのたびに往復するとなると、節約できる金額よりも交通費や時間の負担のほうが大きくなりかねません。

そのため、遠方にお住まいの場合は、片付けを業者さんにお願いするのが現実的な選択になります。そこで大切になるのが、「業者さんにお願いする量を、どう減らすか」という視点です。

なお、遠方からの実家売却で荷物の片付けがなぜ負担になるのか、売却全体の流れとあわせて、こちらの記事でご紹介しています。

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「解体業者さんに任せると高くなる」は本当でしょうか?

解体業者さんに任せると高くなる?
解体業者さんに任せると高くなる?

「家の中の荷物を残したまま解体をお願いすると、費用が高くなる」。インターネットなどで調べると、このような説明をよく目にします。

これは本当です。ただし、「何を残すか」によって話が変わります。

残すと高くなるもの

残すと高くなるもの
残すと高くなるもの

布団や衣類、家電、生活ゴミなどです。

こうしたものが家の中に残っていると、解体業者さんが別の処分業者さんを手配することになります。その費用に解体業者さんの手数料が上乗せされるため、片付け業者さんに直接お願いする場合と比べて、私の経験では15〜20%ほど高くなります。

今回の現場では、布団、衣類、食器、家電が運び出しの中心でした。

残しても、建物と一緒に壊してもらえるもの

建物と一緒に壊してもらえるもの
建物と一緒に壊してもらえるもの

箪笥、食器棚、金庫、鉄製品などです。

こうした大きな家具や金属のものは、解体業者さんが建物と一緒に壊してくれます。今回も事前に確認したところ、「ついでに壊しますよ」と言っていただけました。私がこれまで確認した解体業者さんでは、同じように引き受けてくださっています。

重くて運び出しに人手がかかるものばかりですので、残しておけると、片付け業者さんにお願いする量がその分減ります。

箪笥の中の衣類や、食器棚の中の食器は運び出し、箪笥や食器棚そのものは残しておく、というイメージです。

残してよいかどうかは、事前の確認が欠かせません

ただし、何を残してよいかは、解体業者さんや、残すものの種類・量によって変わる可能性があります。自己判断で残してしまうと、あとから追加費用がかかることにもなりかねません。必ず事前に、解体業者さんへ確認することが必要です。

とはいえ、この確認が一般の方には難しいところです。解体業者さんは普段お付き合いのある相手ではありませんし、専門的な知識がないと、何をどう聞けばよいのかも分かりにくいものです。遠方にお住まいであれば、なおさらです。

今回、この確認を私がどのように進めたかは、のちほどご紹介します。

実際の見積もり:174,900円と190,850円

今回、片付けの見積もりは2件取りました。金額は次のとおりです。

  • 残せるものを分けた見積もり:174,900円
  • すべて運び出して処分する前提の見積もり:190,850円

差額は15,950円、割合にすると約8%です。

正直に申し上げて、何十万円も変わるようなお話ではありません。また、業者さんごとの料金の違いもありますので、差額のすべてが分別によるものとは言い切れません。

それでも、これは売主様の大切なお金です。運び出さなくてよいものにまで費用をかける必要はない、と私は考えています。

ここでお伝えしたいのは、「すべて処分する前提」の見積もりが間違っているわけではない、ということです。解体のことまで考えて一つひとつ分けるのは手間がかかりますので、まとめて処分する前提で見積もりを出される業者さんもいらっしゃいます。

ただ、見積書の総額だけを見ていると、この違いには気づけません。「いくらか」だけでなく、「何を処分する前提の金額なのか」まで確認すること。それが、無駄な出費を省く一番の近道だと、あらためて感じた現場でした。

大阪の売主様に代わって、現地で行ったこと

木材のものだけを整理する
木材のものだけを整理する

今回の工夫は、片付け業者さんと解体業者さんの両方に話を通して、はじめて成り立ちます。

片付け業者さんには「これは残すので、運び出さなくて大丈夫です」とお伝えする。解体業者さんには「これは残しますが、一緒に壊していただけますか」と確認する。この2つがそろわないと、残したものの行き場がなくなってしまいます。

けれども、一般の方がこの調整をご自身で行うのは、簡単ではありません。解体業者さんは、普段の暮らしの中でお会いする相手ではありませんし、専門的な知識がなければ、何をどう聞けばよいのかも分かりにくいものです。大阪にお住まいの売主様であれば、なおさらです。

そこで今回、私が売主様に代わって行ったのは、次のことです。

  • 片付け業者さん2社への見積もりの依頼
  • 2件の見積もりの内容の見比べ
  • 解体業者さんへの「残してよいもの」の事前確認
  • 売主様へのご報告とご提案
  • 作業終了後の報告書の提出

私たち不動産会社は、片付け業者さんとも解体業者さんとも、日頃からやり取りがあります。間に入って両方に確認できる立場だからこそ、できる調整だと思っています。

売主様には、2件の見積もりの違いと、費用を抑えられる方法があることをお伝えしました。大変喜んでいただけたことが、私にとっても何よりうれしいことでした。

また、作業終了後の報告書も喜んで頂きました。

ご注意:不動産会社によって、対応は異なります

片付けの見積もりへの関わり方は、不動産会社によってさまざまです。たとえば、次のような場合もあります。

  • 分別のことには触れず、業者さんから出てきた見積もりを、そのままお伝えする場合
  • 見積もりを手配した手間の分として10〜20%ほどを上乗せし、内訳のない「一式」の金額だけをお伝えする場合

一式の金額だけでは、何にいくらかかっているのか、残せるものが考慮されているのかが分かりません。

不動産会社から片付けの金額を伝えられたときは、次の2つを聞いてみることをおすすめします。

  • この金額は、何を処分する前提ですか?
  • 見積書の内訳を見せてもらえますか?

私が、業者さんの見積書をそのままお見せしている理由

実は私自身、以前は建築会社で働いていました。そこで知ったのが「一式見積もり」です。明細はなく、お客様には合計の金額だけをお伝えする。お客様からすれば、言われた金額を受け入れるしかありません。そして私は、まさに10〜20%の手数料を上乗せする側にいました。

その後、「分離発注」という方法を知りました。作業をひとまとめにして頼むのではなく、それぞれの専門の業者さんに分けて、直接お願いする方法です。何にいくらかかるのかが、お客様にもはっきり見えます。

この方法を知ってから、中身の見えない一式見積もりという業界の慣習に、あらためて疑問を持つようになりました。

ですから私は、業者さんからいただいた見積書を、そのまま売主様にお見せしています。遠方にお住まいで現地を見られない方にこそ、金額の中身をご自身の目で確かめていただきたいと思っています。

まとめ

実家を解体する前の片付け費用を抑えるポイントは、次の3つです。

  • 解体業者さんに確認したうえで、建物と一緒に壊してもらえるものは残す
  • 見積もりは総額だけでなく、「何を処分する前提か」を比べる
  • 買い取ってもらえるものがあれば、その分を差し引いてもらう

ご自身で業者さんに確認したり調整したりするのが難しい場合は、間に入って動ける不動産会社に相談するのも、一つの方法です。

今回、不用品の処分をお願いしたのは、「のらくろ野々市店」さんです。

のらくろさんでは、買い取れるものがあれば、その金額を見積もりから差し引いてくださいます。今回は買い取りの対象になるものがありませんでしたが、対象のものがあれば、費用はさらに抑えられます。ご検討の方は、問合せしてみてください。

また、遠方から実家を売却するときの全体の流れや、荷物の片付けの進め方については、こちらの記事でご紹介しています。

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