
実家を売ることは、思い出を手放すことだ。 そう思っている方がほとんどです。
でも、私はこの仕事を通じて、少し違う見方をするようになりました。
先日、相談された方がこんなことを言っていました。
「自分の体が動けるうちに、なんとかしておきたくて」
寂しいとか、辛いとか、そういう言葉は一切なかった。 その方の表情は、何かを決意したような真剣さと、どこか吹っ切れたような穏やかさが、 不思議と同時にあって。
その顔が、ずっと胸に残っています。
実家を売るという選択は、思い出を消すことではないのかもしれない。 「自分の手で、きちんと区切りをつける」
そのための、前向きな一歩なのかもしれない。
この記事はこんな方におすすめ!
- 「売るしかない」と頭では理解しているが、心のどこかで寂しさを感じて踏み出せない方
- 実家を放置したままで、空き家リスクや税金などの不安を感じている方
- 他県に住んでいて、遠方からでも実家整理をどう進めてよいか迷っている方
実家じまいを前に、動けなくなっている方へ
実家じまいを前に、動けなくなっている方には、だいたい3つのパターンがあります。
あなたは今、どのフェーズにいますか?
【Aタイプ】売ろうとは思っている。でも、何から手をつければいいかわからない
【Bタイプ】家族間で意見が合わず、止まっている
【Cタイプ】遠方にいて、現地対応に限界を感じている
相談に来られる方の多くは、Aタイプです。
「売る気はある。でも最初の一歩が見えない」——その状態で、何ヶ月も、時に何年も止まってしまう。
それは意志が弱いからではありません。「何から始めればいいか」を教えてくれる人が、身近にいないからです。
この記事では、特にAタイプの方に向けて、最初の一歩を一緒に整理していきます。
執筆者(イシトチ不動産 小川)

石川県・金沢市を中心に不動産の名義変更(相続登記)をサポートしているイシトチ不動産の小川です。
私は、不動産の仕事を始めて間もない頃、お客様から「担当を変えてほしい」と言われたことがあります。
決済の段取りに必死で、事務的な手続きを優先してしまい、何千万円という取引を前に不安を抱えているお客様を、完全に置いてきぼりにしていました。
あの経験から、手続きよりも先に、情報整理をしてお客様の不安を取り除くことが、何よりも先だと気が付きました。
このサイトでは、不動産の名義変更(相続登記)について、お客様自身で情報整理できるような記事を書いています。
情報整理できれば不安もだいぶ無くなります。ぜひ、参考にしていただき、次の一歩を考えてみてください。
実家じまいが寂しいと感じる理由とは?

実家の売却を検討する時に「寂しい」と感じるのは、とても自然な感情です。 それは単に建物を手放すことではなく、人生の一部に区切りをつけるような行為だからです。
1. 家族との思い出
リビングでの団らん、年末年始の帰省、親の笑顔や声……
そうした日常の記憶が染み込んでいるからこそ、「ただの不動産」としては割り切れないのです。
2. 心の拠り所がなくなる
たとえ普段は別の土地で暮らしていても、「実家があるから大丈夫」と感じている方は多い。 その「精神的な支え」がなくなることへの不安は、とても自然な感情です。
3. 今までの歴史が途絶える
先祖代々の思いや足跡が詰まった場所を手放すことは、「家族のつながりが消えてしまうのでは」という漠然とした寂しさを引き起こします。
「実家を売る寂しさ」は、単なる感傷ではなく、深い愛情や責任感から来ているのです。
実家じまいをすべき現実的な6つの理由

「いつかは何とかしないと」と思いながらも、つい後回しにしがちな実家じまい。
しかし、時間が経てば経つほど、状況は悪化してしまうのが現実です。
1. 放置することで建物が劣化
誰も住まない家は、想像以上に早く傷みます。
湿気やカビ、木材の腐食で、気づけば「売れない家」になってしまうことも。
2.空き家リスクの回避のため
人が住んでいないことが外から分かると、ゴミの不法投棄や犯罪に巻き込まれるリスクも生まれます。
近隣への影響も無視できません。
3. 維持費や固定資産税の負担が続く
使っていない家に、毎年数万円〜十数万円の負担をかけ続けることは、経済的にも精神的にも重くなっていきます。
4. 相続や家族間のトラブルを防ぐため
「誰が管理するのか」「売却の判断は誰がするのか」
実家を放置したままだと、いずれ家族間で意見の食い違いが起きる可能性があります。ご自身が元気なうちに方向性を決めておくことで、家族も安心できるのです。
5.土地を社会に活かすため
誰か必要な人に住んでもらうことで、その地域に新しい息吹が生まれます。土地は社会の資本でもあります。
6. 「思い出を整理する」ことは、前向きな一歩になる
「手放す=忘れる」ではありません。
実家じまいは、これまでの人生に「ありがとう」と伝えるような、大切なプロセスです。
実家じまいが寂しいときの対処法

実家じまいは、物理的な整理以上に「心の整理」が求められる作業です。
多くの人が「寂しい」「罪悪感がある」といった感情に揺れ動き、なかなか踏み出せずにいます。
ここでは、そんな気持ちと上手に向き合うための対処法をご紹介します。
1. 思い出を「残す」ことを意識する
写真や動画で記録しておくことで、手放した後も振り返ることができます。「すべてを失うわけではない」と気づくだけで、寂しさは少し和らぎます。
2. 家族と会話を重ねる
一人で抱え込まず、「何を残したいか」「どうしたいか」を家族と話し合うことで、後悔の少ない選択ができます。
3. 信頼できる相談先を選ぶ
弊社に相談されたOさんは、実家の売却を依頼しようと、10社に問い合わせをされていました。
でも返ってきたのは、
「土地の広さが中途半端で、売れないですね」という一言だったり、「隣地と合わせれば…」という現実味のない提案だったり、 そもそも、返事すら来なかった会社もあった。
お話を聞きながら、私は正直、驚いていました。
伺ったご実家は、素敵な家だったから。
なぜこんな対応をされるのか?
おそらく、ビジネスとして旨みが少ないと判断された——それだけの理由だったのだと思います。

でも、Oさんがその家に込めてきた時間や思いは、そんな理由で「売れない」と切り捨てられるものではない。
だからこそ、不動産取引だけでなく、親身に考えてくれる担当者を選ぶことが大切です。
あなたの気持ちを丁寧にくみ取ってくれる相手と話すことで、不安や迷いが驚くほど軽くなることもあります。
寂しい気持ちは、無理に打ち消すものではありません。むしろ、その感情にしっかり向き合うことが、納得のいく実家じまいへの第一歩になります。

そして、一番大事な事は後から振り返った時に「後悔しない選択」をしたと思えることがことが重要です。
まとめ
「自分の体が動けるうちに」——あの方の言葉が、今も胸に残っています。
実家じまいは、思い出を手放すことではありません。 自分の手で、きちんと区切りをつける。 それは、これからの人生を大切に生きるための、前向きな選択です。
Aタイプの方へ。「何から始めればいいかわからない」なら、まず一度、ご相談ください。
最初の一歩を一緒に整理するところから、始められます。
名義変更を放置すると 売却できない・過料が科されるなど 深刻なリスクがあります。 まず基本を確認しておきましょう。


※本記事では、不動産実務や相続に関する一般的な情報をわかりやすくご紹介していますが、税法や制度は改正されることがあり、実際の手続きや税金の取り扱いはケースによって異なります。実際に相続が発生した場合や、具体的な対応をご検討の際は、税理士・司法書士などの専門家にご相談いただくことをおすすめします。
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