亡くなった人の不動産を調べる方法を探していますか?
「実家の土地と建物だけだから、調べるまでもない」
そう思っている方ほど、後から「知らない土地が出てきた」というご相談をいただくことがあります。
亡くなった方が所有していた不動産を調べるには、①固定資産税の納税通知書など書類から手がかりを探す、②「所有不動産記録証明制度」と「名寄帳」を組み合わせて全国・全域を確認する、③見つかった不動産ごとに法務局で「登記事項証明書」を取得する、この3つの手順が基本です。
順番に進めることで、「知らなかった土地」の見落としを防ぐことができます。
イシトチ不動産の小川は不動産・建築の現場に15年以上携わってきて、1,000人超のご相談を受けてきました。故人の所有不動産を把握することは重要な相続手続きの1つです。ここでは、亡くなった方の不動産を漏れなく把握するための3つの手順を解説するとともに、2026年2月から始まった「所有不動産記録証明制度」など、最新の制度も合わせてご紹介します。
この記事を読み終えると、以下のことが理解できます。
- 「実家の土地だけ」と思っていても、知らない不動産が出てくることがある理由
- 見落としが起きやすい不動産の具体的なケース
- 固定資産税の納税通知書など、身近な書類から不動産の手がかりを探す方法
- 「所有不動産記録証明制度」と「名寄帳」を組み合わせて不動産を把握する手順
- 法務局で取得する「登記事項証明書」で何が分かること、取得するタイミング
なぜ不動産の調査が重要なのか?

2024年から相続登記が義務化されました。これは「不動産を相続したら、3年以内に名義変更をしなければならない」というルールです。
問題は、名義変更は不動産ごとに申請が必要ということ。1件でも気づかないと、その不動産だけ亡くなった方の名前のまま残ります。
漏れが起きやすいのは、こういうケースです
- 祖父母から引き継いだ山林や農地(本人も忘れていた)
- 金沢と白山市、両方に土地がある(固定資産税の通知が別々に届く)
- 共有名義になっている(「自分の家じゃない」と思って見落とす)
では、どう調べるか。順番に見ていきましょう。
手順①:まず「書類」から手がかりを探す
一番手軽に始められるのは、固定資産税の納税通知書を探すことです。毎年4〜6月頃に届くあの封筒。その中に、その市区町村内の所有不動産がすべて記載されています。
「見当たらない」という方は、こちらも確認してみてください。
- 自宅の引き出しや金庫:権利証(登記識別情報) があれば、その不動産の所在地と地番が分かります
- 銀行の通帳:固定資産税の引き落とし履歴があれば、どこかの自治体に不動産がある証拠です
- 通帳の「管理費・修繕積立金」の引き落とし:マンション所有の可能性があります
- 貸金庫:重要書類をまとめて預けている方も多いです
書類を探しながら、「お父さんはどんな人だったか」を思い出す時間になることも多いです。焦らずに。
手順②:「所有不動産記録証明制度」と「名寄帳」を使う
書類から手がかりが見つからない場合、あるいは「他にもあるかも」という感覚がある場合に使うのが、この2つです。
所有不動産記録証明制度(2026年2月スタート)
亡くなった方の氏名・住所をもとに、全国の法務局に登記された不動産を一括で検索できます。「知らないうちに山林を持っていた」の発見に使える制度です。
ただし注意点が2つ。転居や改姓で登記上の住所・氏名と一致しない場合は漏れることがあります。また、そもそも登記されていない不動産(未登記)はここでは出てきません。
名寄帳(なよせちょう)
未登記の建物でも、固定資産税がかかっていれば記載されています。市区町村役場で取得できます。
組み合わせ方のコツ
まず「所有不動産記録証明制度」で全国を検索 → 見つかった不動産の市区町村で「名寄帳」を取得、という流れが基本です。この2つをセットで使うことで、ほぼ漏れがなくなります。
手順③:法務局で「登記事項証明書」を取得する
不動産の場所が特定できたら、次は登記事項証明書(登記簿謄本)を取得します。
これには、所有者・面積・抵当権(住宅ローンの担保設定)など、「今その不動産がどういう状態か」が記載されています。名寄帳は「不動産の存在を確認する」もの。登記事項証明書は「その不動産の中身を確認する」ものです。
住宅ローンが残っているかどうか、過去に担保設定されているかどうかも、この段階で分かります。相続登記の申請にも必要な書類なので、場所が特定できたら早めに取っておくことをおすすめします。
特に気をつけてほしいケース
祖父母の代から名義変更していない不動産がある場合
複数の相続が絡み、今の所有者を確定するだけで時間がかかります。早めに専門家へ相談することを推奨します。
農地・山林がある場合
固定資産税が非課税のため、通知書に記載されないことがあります。心当たりがある場合は、その地域の役所に直接問い合わせるか、所有不動産記録証明制度で確認を。
共有名義の不動産がある場合
亡くなった方の「持ち分」だけ相続登記が必要です。共有者との関係も含めて整理が必要です。
まとめ
不動産の調査は、相続手続き全体の「入口」です。ここで漏れると、後から気づいたときに改めて手続きが必要になります。
でも、いきなり完璧にやろうとしなくていいです。 まず、実家の引き出しを開けて、固定資産税の通知書を探してみてください。それが最初の一歩です。
「どこから手をつければいいか分からない」という方は、一度ご相談ください。石川県内であれば、一緒に状況を整理するところからお手伝いします。
下記の記事もご参考ください。



「名義変更って何から始めればいいの?」 そんな方はまずこちらをご覧ください。 期限・費用・必要書類・手続き方法を 一つひとつわかりやすく解説しています。


※本記事では、不動産実務や相続に関する一般的な情報をわかりやすくご紹介していますが、税法や制度は改正されることがあり、実際の手続きや税金の取り扱いはケースによって異なります。実際に相続が発生した場合や、具体的な対応をご検討の際は、税理士・司法書士などの専門家にご相談いただくことをおすすめします。
金沢市・石川県で不動産の名義変更の情報量NO.1
株式会社イシトチ不動産
TEL:076-205-3940
営業時間:9:00~18:00
※不定休、面談予約制