何年も放置していた相続登記について調べていますか?
結論から言います。何年放置していても、今から手続きできます。 10年前の相続でも、20年前の相続でも、手続きの道筋は必ずあります。ただし、放置期間が長いほど手続きは複雑になり、費用と時間がかかることは避けられません。「今さら遅い」ではなく、「気づいた今が一番早い」というのが、相続登記の現実です。
イシトチ不動産の小川は不動産・建築の現場に15年以上携わってきて、1,000人超のご相談を受けてきました。相続登記を長期間放置することは大きな社会問題の1つです。ここでは、長期間放置してしまった場合に何が起きているのか、そして今から何をすればいいのかを具体的にお伝えしますので、まずここから確認してみてください。
この記事を読み終えると、以下のことが理解できます。
- 相続登記の手続きは今からでもできること
- 放置期間が長いほど、手続きが複雑になる理由
- 過去の相続にも2027年3月31日という期限が生じていること
- 「知らなかった」は理由にならないこと
- 気づいた今が一番早いタイミングであること
「放置していた」に多いパターン

相談現場でよく聞かれるのは、以下のような状況です。
- 親が亡くなったとき、兄弟の誰かがやるだろうと思っていたら、誰もやっていなかった
- 「そのうちやろう」と思っているうちに、10年が経ってしまった
- 相続登記という手続き自体を、最近になって初めて知った
- 実家を売ろうとしたとき、名義が亡くなった親のままだと気づいた
- 祖父が亡くなったとき何もせず、その後父も亡くなってしまった
石川県内でも、このようなご相談は日常的にあります。「うちだけが特別に遅れている」わけではありません。放置してしまった理由は人それぞれですが、今から動き出せば手続きは必ずできます。
放置期間が長いと何が起きているのか?
手続き自体はできますが、放置期間が長いほど状況は複雑になっています。主に3つの問題が積み重なっています。
① 相続人が増えている
登記をしないまま時間が経つと、相続人の誰かが亡くなります。そうなると、その方の相続人が新たに加わります。10年・20年放置した場合、最初は3人だった相続人が10人・15人になっていることも珍しくありません。全員の署名・実印が必要な遺産分割協議は、人数が増えるほど難易度が上がります。
② 相続人の一部が不明・連絡不能
相続人が増えれば増えるほど、疎遠な親族が混じってきます。住所がわからない、存在自体を知らなかった、という状況が生まれます。連絡が取れない相続人がいると、住民票・戸籍の附票で現住所を調べるところから始まり、それでも見つからない場合は家庭裁判所への申し立てが必要になることもあります。
③ 書類(戸籍・住民票など)の収集が大変
世代をさかのぼった相続(数次相続)では、取得しなければならない戸籍謄本が膨大な量になります。亡くなった方全員の出生から死亡までの戸籍が必要になるため、数十通に及ぶケースもあります。
いずれにしても、権利関係が複雑になると、相続登記ができないため売却や担保設定が難しく家を売ることも、リフォームローンなどの担保に入れることもできません。
2024年の義務化で、過去の相続も期限が生じた
2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記することが義務付けられました。
さらに重要なのは、この義務化は過去の相続にも遡って適用されるという点です。10年前・20年前に発生した相続であっても、2027年3月31日までに手続きを完了させる必要があります。
| 状況 | 期限 |
| 2024年4月1日以降に発生した相続 | 相続を知った日から3年以内 |
| 2024年4月1日より前に発生した相続(未登記のもの) | 2027年3月31日まで |
正当な理由なく期限を過ぎると、10万円以下の過料が科される可能性があります。「知らなかった」「忙しかった」は正当な理由として認められません。
今から始めると、どれくらいかかるのか?
放置期間や相続人の数によって大きく異なりますが、目安は以下のとおりです。
比較的シンプルなケース(放置期間が短い・相続人が少ない・不動産が1〜2件)
書類収集から登記完了まで、1〜2ヶ月程度。
複雑なケース(数十年放置・相続人が多数・不動産が複数の市区町村にまたがる)
書類収集だけで数ヶ月かかることがあります。連絡が取れない相続人がいる場合や、家庭裁判所の手続きが絡む場合はさらに時間がかかります。
いずれの場合も、動き出すタイミングが早いほど、手続きはシンプルに終わります。2027年3月の期限を考えると、今から始めることが最善です。
「相続人が多すぎて無理」と思っている方へ
相続人が10人・15人いる場合でも、手続きの道筋は必ずあります。ただし、まず必要なのは「現状の把握」です。
相続人が何人いるのか、連絡が取れない方はいるか、不動産はいくつあるか。この3点を整理するだけで、手続きの全体像が見えてきます。「何から手をつければいいかわからない」という状態でも、現状を専門家に話してみることで、次の一手が明確になります。
手続きが始まれば、全員と直接連絡を取り合う必要はありません。専門家が間に入って書類のやりとりをまとめることができますし、遠方に住んでいる相続人がいる場合も郵送でのやりとりで対応できます。
「人数が多すぎて自分では無理」という状況こそ、まず相談して現状を把握することが解決への一番の近道です。
まとめ
何年放置していても、今から手続きできます。ただし、時間が経つほど手続きは複雑になり、2027年3月という期限も迫っています。
「自分のケースはどれくらい複雑なのか」「何から手をつければいいのか」は、状況を話してみるだけで整理されます。「今さら相談しづらい」と思わなくて大丈夫です。放置期間が長いご相談ほど、早めに動き出すことで結果が変わります。
まず現状を話してみてください。一緒に整理するところから始めます。
下記の記事もご参考ください。




「名義変更って何から始めればいいの?」 そんな方はまずこちらをご覧ください。 期限・費用・必要書類・手続き方法を 一つひとつわかりやすく解説しています。


※本記事では、不動産実務や相続に関する一般的な情報をわかりやすくご紹介していますが、税法や制度は改正されることがあり、実際の手続きや税金の取り扱いはケースによって異なります。実際に相続が発生した場合や、具体的な対応をご検討の際は、税理士・司法書士などの専門家にご相談いただくことをおすすめします。
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