AI査定ってどんなもの?
どう活用したらいいの?
これらの疑問は非常に共感を覚えるものかもしれません。
新しい生活への一歩を踏み出す前に、
不安や疑問を取り除きたいと思うのは当然です。
今回は、
正確でスピーディーな不動産の価格査定を可能にするAI査定について、
その仕組みと具体的な活用方法について解説します。
これを読めば、
自宅の価値を知り、
次のステップに進むための明確な方向が見えるでしょう。
- AI査定とは
- AI査定のメリットとデメリット
- AI査定と不動産会社の査定の違い
- AI査定の活用方法
- イシトチ不動産の取り組み
- FAQ
- まとめ
このコラムを書いているイシトチ不動産の小川は1000件以上の無料コンサル(相談業務)、多数の不動産取引に関わり、売主の代理人として不動産会社との交渉も行った実績もあります。それらの経験をもとに説明します。
株式会社イシトチ不動産は石川県の金沢市、野々市市、白山市を中心に不動産や相続の相談を通してファイナンシャル設計とお客様のリスタートを全力でサポートしている不動産会社です。
私たちのサービスの流れは、「相談→計画→実行」です。
ただ単に不動産を売る、
買うだけでなく、
お客様の全体的なライフプランに対するファイナンシャルプランの提供です。
その一環として、不動産の売買に関するお手伝いをさせていただいています。
AI査定とは
自宅の価値を正確に把握するための新しい手段、
それがAI査定です。
不動産売却を考える際、
多くの方が「自宅はいくらで売れるのだろう?」とインターネットで調査されることでしょう。
そこで目にするのが、「AI査定を活用してみませんか?」という広告や検索結果。
これには簡単に個人情報を入力して価格を算出するものや、より詳細な査定を提供するものなど、様々な形態があります。
不動産のプロとして言えるのは、
AI査定は不動産市場や地域の相場などを精緻に分析する技術です。
正確かつ迅速な売却価格の算出が可能となり、
売主様の期待に応えるサービスとなります。
AI技術を駆使した査定は、より客観的で時短にもつながります。
- AI査定の仕組み
- 使い方
AI査定を活用できればこれほど売主様の力になるサービスはありません、
まずは上記の項目を順番に説明していきます。
AI査定の仕組み
AI査定の仕組みは、AI(人工知能)を活用して不動産の価値を分析し、査定金額を素早く算出するシステムのことを指します。
過去のネット上の大量の取引データや市場価格、
物件の特徴などをAIが学習し、
その不動産の価値の傾向や未来予測を精密に推測。
類似物件の取引データを基に比較計算を行うことで、
短時間で正確な不動産価格を算出することが可能となります。
AI査定の使い方
AI査定の使い方は誰でも簡単に行えるものとなっています。
特に不動産売却をお考えの方にとって、
AI査定は非常に役立つツールです。
主に入力する項目は、
- 所在地
- 建物の名前
- 種類や用途(例:戸建て、マンションなど)
- 面積
- 構造(例:鉄筋コンクリートなど)
- 建築年
- 居住状態
- 方角
などです。
これらの情報を基に、
AIが過去の取引データや類似物件との比較計算を行い、
短時間で査定金額を算出します。
AI査定のメリットとデメリット
近年、不動産業界でもAIの利用が進展しており、
特に売却の初期段階での査定プロセスにおいて、
その効果が顕著に表れています。
では、このAI査定のメリットとデメリットは具体的に何なのでしょうか?
私たちプロの不動産営業マンから見ても、
AI査定はその迅速性と客観性により、
既存の査定方法と比較して数々の利点があると言えます。
一方で、
デメリットも無視できない部分があるのも事実です。
これから、不動産売却をお考えの方に対して、
AI査定の利点と欠点を、
豊富な経験から分かりやすく解説していきたいと思います。
メリット
不動産売却におけるAI査定のメリットは多岐にわたります。
以下の点で、その利便性を実感してもらえるはずです。
24時間対応
通常の不動産会社の査定では定休日や夜間の対応が困難ですが、AI査定なら時間を気にせずいつでも申し込めます。
価格がすぐ分かる
短時間で査定結果を算出することが可能です。
これは、従来の机上査定や訪問査定と比べて劇的に時間を短縮できる点です。
個人情報の入力不要
一部の不動産会社では例外もありますが、匿名利用が可能なので、気軽に調べることができ、営業電話の心配もありません。
売却目的以外にも利用可能
- 離婚時のおおよその財産分与の金額把握
- 遺産分割でのおおよその金額調査
- マンションの担保価値を知る
- エリアの相場の把握
その他には、
将来的にマンションや土地、一戸建てを購入する側になった際、相場観を養うために利用することも可能です。また、売却戦略を考えるツールとして、不動産価格の流動性やエリアの相場を把握するためにも有用です。
デメリット
不動産売却におけるAI査定のデメリットを解説します。
AI査定が一般に浸透してきた今日、以下のような課題が存在しているのが現状です。
相場しか把握できない
AI査定は大量のデータから算出されるため、売主の個別の希望や、設備の手入れ状況、リフォームの有無など、細かい部分が価格に反映されません。つまり、物件の特徴を反映できず、不動産ごとの個別の事情や劣化状況、購入希望者の需要などが加味されないため、実際の売却価格とのギャップが生じることがあります。
特に戸建ての査定など、精度の向上には限界があります。
AI査定だけでは家を売却できない
AIでの査定は初期の参考値に過ぎず、
実際の売却には不動産会社の問い合わせや訪問査定が必須となります。
不動産会社に相談することができない
AI査定では、販売戦略や売出し価格の相談ができません。
信頼できる不動産会社選びまでのサポートも期待できません。
精度が高いとは言えない
AI査定の情報には一部の成約データ(レインズの成約事例)が利用できないため、
必ずしも正確とは言えない場合があります。
これらの点から、
AI査定は便利である一方で、現地の状況を的確に把握するための人間のプロの目や経験に基づいた査定が必要となる場合が多々あります。
AIと不動産会社の査定の違い
不動産相場を知るための査定方法には大きく分けて2つのアプローチがあります。
それが、急速に普及してきた「AI査定」と、以前からある「不動産会社による査定」です。
これらの査定方法の核心的な違いは、査定を担う主体と、扱うことができるデータの範囲にあります。
この違いが、実際の査定活動にどのような影響を与えるのか、詳しく解説していきます。
査定を担う主体
・AI査定
AI(人工知能)が機械学習を用いて、機械的に価格を算出します。一般的な売出情報を基にし、手軽に相場を把握できるため、エリアの価格動向などの概要を知りたい場合に役立ちます。
・不動産会社の査定
不動産会社の担当者が物件の特徴を個別に加算して精度の高い査定価格を提供します。ただし、売主と媒介契約を結ぶために相場より高い査定価格を提示する場合もあるため注意が必要です。
扱うことができるデータの範囲
・AI査定
主にネット上の無料情報やポータルサイトなどのオープンな情報を用います。
成約価格ではないため、正確性に欠ける場合があります。特に戸建てなどの個別性の強い物件では誤差が出ることが多いです。
・不動産会社の査定
専門的なデータベース、例えばレインズなどの成約情報を活用することができるため、精度が高いとされます。
現地の状況や最新の市場動向に基づいた分析が可能です。
これらの違いから、
AI査定は素早く大まかな価格を知りたい際に利用し、
実際の売却を考える際には信頼のおける不動産会社の査定を受けるという使い分けが効果的です。
最終的な売却価格には景気や購入希望者の需要、不動産の劣化状況なども影響しますので総合的な視点で考えることが重要です。
売出価格と成約価格について
AI査定は、レインズなどの成約事例(契約時の価格)を使えません。主に、使える情報はネット上の無料情報やポータルサイトなどのオープンな情報、つまり、売出価格の情報を主に活用しています。
売出価格と成約価格の差はいったいどれくらいの差になるのでしょうか?
下記は中部レインズの年間市況レポートから築年数別の㎡単価の売出価格と成約価格の差をまとめたものです。売出価格と成約価格の差額を事前に理解しておけばAI査定で算出された価格に一喜一憂することなく活用することが出来ます。
2021年の築年数別の売出価格と成約価格の差(㎡単価)
売出価格 | 成約価格 | 乖離率 | |
~築5年 | 62.90 | 54.55 | 15.3% |
築6~10年 | 52.76 | 47.43 | 11.2% |
築11~15年 | 40.11 | 36.36 | 10.3% |
築16~20年 | 31.50 | 30.39 | 3.7% |
築21~25年 | 26.89 | 24.25 | 10.9% |
築26~30年 | 20.93 | 18.03 | 16.1% |
築31~35年 | 20.68 | 17.84 | 15.9% |
築36年~ | 18.75 | 14.40 | 30.2% |
※青=売出価格(新規登録)、赤=成約価格
2020年の築年数別の売出価格と成約価格の差(㎡単価)
売出価格 | 成約価格 | 乖離率 | |
~築5年 | 59.65 | 52.03 | 14.6% |
築6~10年 | 47.40 | 43.20 | 9.7% |
築11~15年 | 36.14 | 34.19 | 5.7% |
築16~20年 | 30.33 | 28.97 | 4.7% |
築21~25年 | 24.59 | 22.40 | 9.8% |
築26~30年 | 18.91 | 16.90 | 11.9% |
築31~35年 | 20.53 | 18.06 | 13.7% |
築36年~ | 17.66 | 14.04 | 25.8% |
※青=売出価格(新規登録)、赤=成約価格
売出価格(新規登録)と成約価格の差は築年数によっては30%以上の差になる場合もあります。
では、このような状態の時にAI査定はどのように注意して活用すればいいのでしょうか?
次からは、AI査定の現状の問題を理解しながら活用方法を考えたいと思います。
AI査定の活用方法
不動産売却を成功に導くためには、市場の最新技術を取り入れることが不可欠です。
AI査定は一見便利そうに思えますが、
現実の不動産市場とのギャップやデータの有効性に関する懸念も指摘されています。
従って、
これからはAI査定の活用法を知ることは必須となります。
具体的には、
まず「AI査定との物件の相性」を理解し、
次に、
売却を考える物件やお客様の要望に基づき「AI査定を活用するかどうかの必要性の確認」を行い、
最後に、
「注意点」をしっかりと理解しAI査定を使った結果について検討します。
この三つの観点を踏まえた上で、
AI査定を適切に活用することで戦略的な売却が可能となります。
AI査定に適した物件を知る
不動産売却におけるAI査定は近年注目されていますが、
物件の種類によってAI査定の適切性が変わります。各物件とAI査定の相性について詳しく解説します。
一戸建て
相性が悪い:一戸建ての価格決定要素は多岐にわたります。注文建築、デザイン性、リフォーム、設備の評価、耐久性、維持メンテナンスなど、非常に細かい部分にわたるため、AIに保存されているデータでは計算し切れない面があります。
マンション
相性がいい: マンション査定価格に影響を及ぼす主要な要素は「立地条件」と「築年数」です。物件データが多く、同一マンション内での成約事例も取り扱いやすいため、AI査定が適しています。特に以下の条件が揃う場合、より精度が高い査定結果が算出されます。
- 築10年超であること
- 大規模マンションであること
- リフォームをしていないこと
不動産の売却を考えている方は、物件の特性に応じてAI査定をうまく活用すると効率的です。
AI査定と不動産会社査定、どちらを選ぶべきか?
不動産売却を検討する際、
最先端の技術「AI査定」と、伝統的な「不動産会社の訪問査定」の間で選択を迫られることが増えてきました。
では、
具体的なシチュエーションに応じて、どちらの手法が最適なのでしょうか?
もし、現在売却を検討中で、まずは物件の大まかな相場を知りたいのであれば、AI査定が速やかに目安を提供してくれるためおすすめです。
また、
不動産の価格や詳細なマーケット情報など、一般的な知識を増やすことも可能です。
一方、
売却を前提として具体的な計画を進める段階であれば、不動産会社の訪問査定を選ぶべきです。
プロの目線での詳細な価格評価や、物件の特徴を直接確認することで、より精度の高い査定が期待できるからです。
どちらの方法も、その目的や必要性に応じて選べる時代。不動産売却のプロセスをスムーズに進めるために、それぞれのメリット、デメリットを考えながら最適な選択をして下さい。
AI査定の注意点
不動産売却におけるAI査定の利用は便利である一方、
以下のような注意点を念頭に置く必要があります。
AI査定の査定額=売却価格ではない
AIが算出する査定価格はあくまで参考値であり、実際の売却価格とは必ずしも一致しないことを理解する必要があります。
入力情報しか査定額に反映されない
AI査定は入力情報のみに基づくため、物件の個別の特徴や隠れた価値は反映されません。だから、自分の不動産の価格が安く算出されてしまっても落ち込む必要はありません。
買主のニーズまでは想像できないもの
購入希望者の個別のニーズや価値観をAIが読み取ることはできませんので、不動産会社などのプロに詳細な相談をして売却実務上の判断が重要になります。
売却時には訪問査定が必要
AI査定の結果を鵜呑みにせず、最終的には不動産会社による訪問査定で詳細な価値を確認する必要があります。
不動産会社選びの目的では利用できない
AI査定はあくまで価格の参考に過ぎず、不動産会社の選定基準として用いるべきではありません。
AI査定サービスごとに精度が異なる場合がある
使用するAI査定サービスによっては、精度にばらつきが生じることもあるため、信頼性の高いサービスを選ぶ必要があります。ただ、信頼性の高いサービスを見極めるのは難しいので複数のAI査定を一緒に利用することをおすすめします。
これらの注意点を把握し、慎重に活用することで、AI査定は不動産売却の効率化と精度向上に貢献するツールとなります。
また、上記のポイントを理解することで、
現実の売買においてのギャップを最小限にし、成功へのサポートの手段として強力なツールの1つになります。
イシトチ不動産の取り組み
イシトチ不動産では不動産売却の新しい可能性を常に追求しています。
もちろん、その中心には「AI査定の活用」がありますが、
単に新しい技術を活用するだけではなく、
お客様の細やかな要望に応えるための対話などもおこないながら下記のことに取り組んでいます。
複数のAI査定を利用して不動産価格の分析
最先端のAI査定技術を複数利用し、市場価格を的確に分析。これにより、お客様に最適な売却価格を提案することが可能です。
不動産価格に影響のある相場のチェック
物件の立地、築年数、間取りなどの詳細な情報を見ながら、最新の相場動向や不動産価格指数、北陸エリアの情報をリアルタイムでチェック。これにより、買主のニーズに応じた価格設定を提案しています。
お客様の不動産に対する思いを反映させるために詳細に調査
単なる数値だけではなく、お客様の物件に対する思いや要望を深く理解し、査定結果に反映させるために、詳細な調査を実施します。
AIにはできない部分をプロの目線でチェック
技術の進化とともに、AIができることが増えていますが、それでもできない部分は存在します。イシトチ不動産では、そうした部分をチェックし、一貫したサービスを提案しています。
以上のような取組みを通じて、
イシトチ不動産はお客様の不動産売買を全力でサポートしています。
FAQ:良くある質問
- AI査定だけで不動産売却は可能なのでしょうか?
-
AI査定は素晴らしいツールですが、不動産会社の目線でのチェックも重要です。イシトチ不動産では、AIの分析と人間の判断を組み合わせて、より正確な売却価格の設定を行っています。
- AI査定サービスごとの精度の違いはどう判断すればよいのでしょうか?
-
AI査定サービスの精度は、使用されるデータの質やアルゴリズムの複雑さに依存します。複数のAI査定を組み合わせることで精度のバランスが取れてくるので複数のAI査定をご利用されることをおすすめします。
- AI査定の注意点は何ですか?
-
AI査定は入力情報のみに基づくため、特定の特徴や条件が反映されないことがあります。また、AI査定の結果はあくまで売却価格の参考であり、実際の売却時には不動産会社による訪問査定が必要です。さらに、サービスごとの精度の違いにも留意が必要です。
- AI査定は将来、どのように進化すると考えられますか?
-
AI査定は今後もデータ解析の精度向上や、より複雑な要素の分析が可能になると予想されます。また、不動産会社との連携も深まり、より詳細な分析とサービス提供が期待されます。
- イシトチ不動産のサービスを利用するメリットは何ですか?
-
最新のAI査定技術とイシトチ不動産の手法の組み合わせによる、高精度の査定と、お客様一人ひとりに対応した細やかなサービスが提供されます。これにより、売却がスムーズにすすみ、成功につながる可能性が高まります。
まとめ
本記事を通じてAI査定の利用についての理解は深まったでしょうか?
売却を本格的に検討している方は、
AI査定だけでは不十分な場合が多いです。
実際の売却価格や市場状況の分析には、経験豊富な不動産会社のプロの目を通して査定する必要があります。
イシトチ不動産では、複数のAI査定と相場チェックを組み合わせることで、的確な価格分析を提供しています。
一方で、
将来的に売却するかもしれないという方には、
匿名で利用できるAI査定がおすすめです。
不動産会社のしつこい営業を気にすることなく、自宅の価値を知ることができます。
以上、この記事が参考になれば幸いです。
最後に、この記事を読んでくださった皆様へ。
貴重な時間を割いて頂き、誠にありがとうございました。何かご不明な点やご質問がございましたら、下記の入力フォームから、いつでもお気軽にお問い合わせください。
私たちは無料相談サービスを提供しており、専門的な知識を持つスタッフが一人一人の状況に合わせたアドバイスを行います。
また、最新のAI技術を活用して、より高精度な売却価格の査定や市場動向の分析も可能です。
イシトチ不動産はお客様の大切な資産である不動産の売却を全力でサポートします。不動産売却の際には、ぜひイシトチ不動産のサービスをご利用ください。